ストーリー

 険しい山々に囲まれた国、ロサブルク連邦。
アルトユールの国境沿いにそびえるは名峰ロドデンドロン。

 ロドデンドロンの山腹、森の奥には、一軒の小さな宿屋がヒッソリとたっていた。
旅人たちが街へ出るには、険しく冬の厳しいこの山を越えなければならない。
そんな彼らを暖かく照らし包み込む蝋燭の様な存在でありたい。
そんな願いを込めて、宿屋は「ケルツェ」と名付けられたのだった。

これは、そんなケルツェの元で起こるなんやかんやをつづった
いつ完成するかもわからない物語である―――

*「ケルツェ」 ろうそくのこと。

 

 あらすじ 

 宿屋の主人の娘、パミーナは嘆いていた。

「宿屋って大変すぎる!!面倒くさい!!!」

 

 普通、冬の時期は一番宿泊者が少ないはずなのに、今年に限っては違っていた。

気難しい絵描きの少年ベルトラン。謎の傭兵リンデン。面食い肉食系美少女セシリア。
客室は全部で5部屋。それなのに一度に3人もの宿泊者が訪れたものだから――
さらには宿泊というよりもう居候に近い日数泊まってるものだから――
もっというと料金ツケまくってるから―――――――― やってられるか!!
一番繁盛する夏よりも忙しいってどういうこと!

 

 最悪なことに、オーナーである両親は1か月、南の島へ行ってノンビリしてくるらしい。
本来ならば休業するはずが、3人が転がり込んできたものだから…………

 従業員のロキとともに、パミーナは今日も面倒ながら奮闘するのであった―――

 

 
登場人物

パミーナ

パミーナ・デュムラー

Pamina Theresia Dummler


 通称パミーナ。
宿屋の1人娘。両親がいない今は仮オーナー?

 

 見た目に反して少し冷めている。しかし落ち込みやすい一面も。

面倒くさがりで消極的ではあるが、なんだかんだいって
やることはちゃんとやるし、割と器用でしっかりしている。

 


倒れているリンデンを放っておけなかったり、
夜通し絵を描き続けているベルの体調を気遣ったり、
セシリアの親御さんに関する心配等ついしてしまう。結局世話焼いてしまってる。
従業員のロキとは5年くらいの仲で、兄のように慕っている。

 

「あのね……ここはあなた達の家じゃないんですけど……」

 


ベルトラン

ベルトラン・デュ・ベレー

Bertrand Guillaume Gabriel Du Bellay


 通称はベル、セシリアからはバーティ。
隣国からやってきた絵描きを目指している少年。

 

絵描きになるという夢を親に猛反対されたため家出中。

植物や花などの自然を描くことを好むが、
宿の人々をコッソリ描いてたりも。

 

 画材で部屋を汚したり散らかしたりするので
パミーナによく叱られているが懲りずにまた繰り返す。悪気はない。タチが悪い。
文句を言ったりもするけどなんだかんだで感謝はしている。
年上ぶってる気がしてロキが気に入らない。セシリアは怖い。リンデンは静かなので落ち着く。

 

 職人のように気難しい性格で妙に大人びているかと思えば、
子供らしい一面もあったりして。でもくそ生意気。

 

「うるさい黙れ 今話しかけるな 黙れうるさい」

 


リンデン

リンデン

Linden


 通称はリンデン。本名不明。
持ち物や武器からして傭兵と思われる男。

 

 ある日、ケルツェのそばの森で倒れていたところを
パミーナとロキに助けられる。

とにかく無口で、必要最小限のことしかしゃべらない。
そのため素性も不明。なんで倒れてたかも不明。

 

 たまに1週間ほど宿から姿を消すことがある。実は傭兵の仕事をしているらしく、
メンバーの中で唯一宿代を払っている。しばしば宿を手伝ってくれることもあり、パミーナやロキは助かってる。
助けてもらったことへのお礼なのではないかと思われる。意外と恩義が厚い。

 

 喋らないのでとにかく何を考えているかわからない。しゃべれ。

 

「…………ん」

 


セシリア

セシリア・シンクレア

Minerva Cecilia Sinclair


 通称はセシリア。本人はシシーと呼んでほしいらしい。
1人旅をしているたくましいタフ美少女。

 

全国行脚中に宿に立ち寄り、ロキに惚れて居座ることになった。

かなりの面食いであり、イケメンウォッチが趣味。ただし年上に限る。

 

 黙っていれば人形のように美しい少女だが、あまりに肉食過ぎて周りに引かれること多々。 でもそんなことでは彼女は止まらない。欲望に忠実。

 

 現在のウォッチターゲットはロキとリンデン。ベルはガキなので興味なし。
パミーナのことはちょっと邪魔だけど世話してくれるしまぁいいやって感じ。
良家のお嬢様らしく、ちょっと世間知らずでわがまま。あと裏の顔が恐ろしい。

 

「ロキさまぁ!リンデンさぁん!おはようございますぅ↑★」

 


ロキ

ロキ・ミュラー

Loki Mueller


 通称はロキ。
ケルツェで料理人として働く従業員。

 

とあるきっかけにより住み込みで働くことになった青年。

穏やかで物腰柔らか、頭がよくて料理ができて面倒見も良い完璧超人。

 

 個性的すぎる宿泊客に四苦八苦しているパミーナを
献身的にサポートしてくれる。パミーナの親からも
かなり信頼されており兄のような存在である。

 

 基本的に誰に対しても優しいのだが、ベル曰くたまに目が笑ってないらしい。
一瞬真剣な顔になったりするのでなんか怪しいが女子ズは気づいていない。

 

「今日の夕飯のリクエスト、何かあるかな?」

 


 

 
相関図

相関図”モドキ”になってしまいましたすいません。

 

相関図:パミーナ

 

相関図:ベルトラン

 

相関図:リンデン

 

相関図:セシリア

 

相関図:ロキ

 

 
ギャラリー

 

 

写真:  allegro

 

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